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⏱️ 記事の結論:エコキュートの温度設定と電気代対策

  • 給湯温度と風呂温度は別々に考え、家族が快適に使える範囲で調整する
  • 50℃や60℃といった高温設定が、必ずしも節約になるとは限らない
  • 電気代を下げるには、温度だけでなく沸き上げ量と時間帯の見直しが重要
  • 太陽光発電がある家庭は、昼間の余剰電力を活用した沸き上げも検討する

エコキュートを使い始めると、「シャワーの温度やお風呂の設定は何度が正解なのか?」「温度を下げれば電気代は安くなるのか?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。

結論から言うと、エコキュートの温度設定にすべての家庭に共通する正解はありません。まずは、シャワーや蛇口に使う「給湯温度」と、浴槽のお湯はりに使う「風呂温度」を分けて考えることが重要です。家族が快適に使える範囲で調整し、高温に設定する場合はやけどにも十分注意する必要があります。

また、電気代を本格的に下げたい場合は、温度設定を数度変えるだけでなく、沸き上げ量や沸かす時間帯、追いだきや保温の時間、ご家庭の電力プランまで総合的に確認しなければなりません。

我が家では4人家族で460Lのエコキュートを使用し、太陽光発電5.19kWと蓄電池10kWhを組み合わせて運用しています。本記事では、実際の運用経験をもとに、エコキュートの温度設定の基本と、昼間沸き上げを含む電気代対策の考え方を分かりやすく解説します。

📢 この記事でわかること

  • 給湯温度・風呂温度・タンク内温度の明確な違い
  • 季節や家族構成に合わせた温度設定の目安と注意点
  • 温度以外でエコキュートの電気代を節約するための重要ポイント
  • 我が家の実測データから見る、設定見直し後の買電量の変化

パーシー家の検証環境

居住地域・住宅 関東地方の一戸建て
家族構成 4人家族(大人2人・小学生2人)
エコキュート 東芝製 460L
太陽光発電 5.19kW(南向き)
蓄電池 DMM.make 10kWh
電力プラン 東京電力スマートライフS(契約容量60A)

エコキュートの温度設定は何度がよい?

エコキュート温度の違い

 

エコキュートの設定パネルを見ると、さまざまな温度設定項目があり戸惑うかもしれません。ここでは、それぞれの温度が何を意味しているのか、そしてどのように設定の目安を決めればよいのかを解説します。

給湯温度・風呂温度・タンク内温度の違い

エコキュートの温度設定を理解するためには、まず「給湯温度」「風呂温度」「タンク内温度」の3つがそれぞれ異なる役割を持っていることを知る必要があります。

種類 説明 設定の目的
給湯温度 シャワーやキッチン、洗面台の蛇口から出るお湯の温度 体に直接触れたり、洗い物をしたりする際の快適さ
風呂温度 浴槽にお湯をはる際(湯はり)の設定温度 入浴時の心地よさの確保
タンク内温度 エコキュートのタンク内に貯められている高温のお湯の温度 給湯に必要な熱量を貯蔵する(ユーザーが直接温度指定するものではない)

このように、シャワーから出るお湯の温度と、タンクの中に貯まっているお湯の温度は全く別物です。この違いを理解した上で、各項目を適切に設定していきましょう。設定の基本的な考え方は以下の通りです。

確認する項目 基本的な考え方
シャワーで使う温度 40℃前後から好みに合わせて調整
風呂温度 夏は低め、冬は高めなど家族に合わせる
エコキュート側の給湯温度 水栓の種類と取扱説明書に合わせる
※サーモスタット式混合水栓は使用温度より高めの設定が必要な場合がある
タンク内温度 機器が自動制御するため通常は直接指定しない

給湯温度は水栓の種類に合わせて調整する

シャワーや蛇口で実際に使うお湯は、40℃前後を基準に、季節や家族の好みに合わせて調整するのが一般的です。ただし、ここでいう使用温度と、エコキュートのリモコンで設定する給湯温度は、必ずしも同じではありません。

サーモスタット式混合水栓を使用している場合は、水栓側で水とお湯を混ぜて希望温度に調整します。そのため、機種や水栓によっては、エコキュート側の給湯温度を50℃や60℃など、実際に使いたい温度より高めに設定するよう案内されている場合があります。

一方、シングルレバー水栓や2バルブ水栓では、高温設定によるやけどの危険にも注意が必要です。使用している水栓の種類とエコキュートの型番を確認し、取扱説明書に記載された設定を優先してください。

お風呂の温度は季節と家族の好みで決める

浴槽にはる「風呂温度」も、「この温度が絶対に正解」というものはありません。季節や家族の好みに合わせて柔軟に変更しましょう。

例えば、夏場はさっぱりと入浴するために38〜39℃とやや低めに設定し、冬場は体がしっかり温まるよう40〜42℃とやや高めに設定するご家庭が多いです。また、入浴時間が家族によってバラバラな場合、長時間の「保温」や何度も「追いだき」を繰り返すと、電気代やタンク内の熱量を大きく消費してしまいます。

電気代を抑えたい場合は、お風呂の温度設定にこだわるだけでなく、なるべく家族が間隔を空けずに入浴して保温時間を短くするなどの工夫も同時に行うと効果的です。

50℃・60℃設定が節約になるとは限らない

インターネット上では、「エコキュートの給湯温度を50℃や60℃に設定し、水栓側で水と混ぜて使うと節約になる」という情報が見られます。

実際に、サーモスタット式混合水栓では、希望する使用温度よりエコキュート側の給湯温度を高めに設定するよう案内されている機種があります。高めに設定することで、水栓側で温度を調整しやすくなったり、シャワーの流量を確保しやすくなったりする場合があります。

ただし、給湯温度を50℃や60℃に変更しただけで、必ず使用電力量や電気代が下がるとは限りません。実際の結果は、水栓の種類、配管の長さ、使用湯量、沸き上げモードなどによって異なります。

節約効果を確認する場合は、給湯温度だけを変更し、使用湯量や買電量を一定期間記録して比較する必要があります。

注意:高温設定時のやけどリスク

給湯温度を常に50℃や60℃に設定していると、キッチンや洗面台でうっかりレバーをお湯側全開にした際、高温のお湯がそのまま出てしまい、やけどをする危険性があります。節約を意識するあまり安全性を損なわないよう、メーカーの取扱説明書で推奨されている使い方を優先してください。

タンク内温度は給湯温度とは別に管理される

エコキュートは、タンク内に給湯温度より高い温度のお湯を貯め、使用時に水と混ぜて、リモコンで設定した給湯温度や風呂温度に調整する仕組みです。

タンク内の沸き上げ温度は、機種、運転モード、外気温、給水温度、残湯量などによって変化します。また、沸き上げ後は自然放熱によって徐々に温度が下がるため、常に一定の温度が保たれているわけではありません。

リモコンで給湯温度を40℃に設定しても、タンク内のお湯がすべて40℃になるわけではありません。多くの機種では、「おまかせ」「おおめ」などの沸き上げモードを選ぶことで、家庭の使用量に合わせて貯める熱量を調整します。

夏と冬では同じ設定でも使用可能湯量が変わる

エコキュートを使用する上で知っておきたいのが、夏と冬では給水される水道水の温度が大きく異なるという点です。

冬場は水道水の温度が低いため、同じ40℃のお湯を作るにしても、タンク内の高温のお湯をより多く消費(水と混ぜる割合が減少)します。そのため、夏場と同じ設定・同じ湯量で運転していても、冬場はタンク内の熱量が早く底をつき、「お湯切れ」が起きやすくなります。

季節の変わり目には、リモコンの残湯量表示を確認し、冬場はお湯切れを防ぐために沸き上げ量を増やす、逆に夏場はお湯が余りすぎないように沸き上げ量を抑えるといった調整を意識してみてください。

電気代を下げるなら温度以外の設定も確認する

ここまで温度設定について解説してきましたが、エコキュートの電気代を本格的に下げるためには、給湯温度を数度下げることよりも、機器全体の運転設定を見直すことの方がはるかに重要です。

温度設定だけでなく沸き上げ量を確認する

エコキュートの電気代を考える上で特に重要なのが、「どれだけのお湯を沸かすか(沸き上げ量)」と、「どの時間帯の電気で沸かすか」です。

ご自宅のエコキュートが、家庭の使用量に対して必要以上に多く沸き上げている場合は、沸き上げモードや自動沸き増しの設定を確認してください。機能名は「おまかせ」「おおめ」「自動沸き増し停止」など機種によって異なるため、取扱説明書に記載されたモードから選びます。外気温や給水温度、ご契約の電力プランによっても最適な設定は異なります。

関連記事:オール電化の電気代が高くなる原因と改善方法

ピークカット設定はお湯切れに注意する

メーカーや機種によっては、電力使用量が多い時間帯の沸き上げを停止する「ピークカット」や、同様の沸き上げ休止機能が搭載されています。この機能を使えば、夕方などの電気代が高い時間帯に自動で沸き増しされるのを防ぐことができます。

しかし、ピークカット設定中は、タンクのお湯が減っても沸き上げを行わない機種があります。そのため、来客があった日や冬場の冷え込んだ日など、予想以上にお湯を使った場合は、お湯が不足する可能性があります。パナソニックの公式案内でも、ピークカット中のお湯切れについて注意喚起されています。生活スタイルに合わせて、無理のない範囲で活用しましょう。

関連記事:エコキュートで後悔しやすい7つの原因

太陽光がある家庭は昼間沸き上げも選択肢

近年、電気代の削減方法として注目されているのが、エコキュートの「昼間沸き上げ」です。特に太陽光発電を導入している家庭では、余剰電力を自家消費する方法の一つとして検討できます。

夜間の買電単価が以前より上昇している場合や、売電単価より買電単価の方が高い家庭では、余剰電力を売るだけでなく、エコキュートの沸き上げに自家消費する方が経済的になるケースがあります。ただし、雨天時など発電量が足りない日は、契約プランの電気を使って昼間に沸かすことになります。時間帯別の単価によっては電気代が高くなる可能性もあるため、電力プランと売電単価を比較して判断してください。

関連記事:エコキュートを昼と夜のどちらで沸かすべきか実測した結果太陽光・蓄電池に合う電力会社の選び方

N式は公式名称ではなく非公式な運用方法

昼間沸き上げに関連して、インターネット上で「N式」と呼ばれる方法を目にすることがあります。ただし、これはエコキュートメーカーが使用している共通の公式機能名ではありません。

一般には、リモコンの時刻設定を利用して、通常は夜間に行われる沸き上げを実際の昼間に移す運用方法を指して使われています。

エコキュートは、設定された時刻や電力契約の時間帯をもとに沸き上げを制御する機種があります。そのため、時刻を実際の時間と異なる状態にすると、時計表示だけでなく、予約、学習制御、沸き上げ時間帯などに影響する可能性があります。

取扱説明書に記載されていない方法を試す場合は、使用機種の仕様を確認し、保証や点検への影響についてはメーカーまたは施工店へ事前に確認してください。

我が家の実測では4月から5月に買電量が減少

我が家でも、エコキュートの運転時間や太陽光発電・蓄電池の使い方などをまとめて見直す検証を行いました。以下は、その期間の月間データです。

買電量 自給率
4月 187.69kWh 62.79%
5月 72.06kWh 80.89%
6月 85.18kWh 78.39%

※太陽光発電量、天候、家庭の消費量も異なるため、温度設定単独の効果を示すものではありません。

実測結果

  • 4月の買電量187.69kWhに対し、5月は72.06kWhとなり、月間値では約61.6%少なかった
  • 家庭全体の電力自給率も62.79%から80.89%へ向上した

※2026年4月〜6月のパーシー家実測データ(太陽光5.19kW、蓄電池10kWh併用)

4月から5月にかけて買電量は大きく減少しましたが、これは設定変更だけの効果を示すものではありません。5月は4月より太陽光発電量が多く、家庭全体の消費電力量も少なかったため、季節や天候、生活状況を含む複数の要因が影響しています。

このように、運用方法を見直すことで買電量を減らせる可能性はありますが、「設定を変えれば必ず買電量や電気代がゼロになる」わけではありません。悪天候や夜間の電力使用によって買電が発生するほか、契約している電力プランによっては、使用量が少なくても基本料金などがかかります。

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太陽光と蓄電池でも電気代0円にならない理由

設定変更後は残湯量と買電量を記録する

温度設定や運転モード、沸き上げ時間帯などを変更した後は、しばらく様子を見て、生活に支障が出ていないか確認することが大切です。

確認すべきポイント

  1. 家族の入浴時に十分なお湯があり、お湯切れが起きていないか
  2. 太陽光発電だけでは足りず、契約プラン上の割高な電気を買って沸き上げていないか
  3. 夜間の不要な沸き増しが発生していないか
  4. 晴天日と雨天日で買電量にどのような差が出ているか
  5. 1週間単位で消費電力や買電量の推移をチェックする

特に、昼間沸き上げを導入した場合は、天気による変動が大きくなります。スマートメーターのデータやHEMSなどを活用し、同じ条件で継続してデータを確認するようにしてください。

エコキュートの温度設定まとめ

この記事では、エコキュートの温度設定の目安と、電気代対策の考え方について解説しました。

給湯温度と風呂温度は別々に管理されています。シャワーなどで実際に使う温度は40℃前後を目安に家族の好みに合わせ、エコキュート側の給湯温度は、水栓の種類と取扱説明書に従って設定することが基本です。高温と低温のどちらかを一律に推奨するものではなく、生活スタイルに合わせて調整してください。

また、電気代を抑えるためには、温度設定だけでなく「必要以上のお湯を沸かしていないか」「契約プランに合った時間帯に沸かしているか」を確認することが重要です。太陽光発電を導入している家庭では、余剰電力を活用した昼間沸き上げも選択肢になります。N式など取扱説明書に記載されていない方法を検討する場合は、使用機種の仕様を確認し、保証や点検への影響はメーカーまたは施工店へ事前に確認してください。設定変更後は、残湯量や買電量の変化をこまめにチェックし、ご家庭に最適なバランスを見つけていきましょう。

太陽光・蓄電池・エコキュートの設定見直し手順

我が家が太陽光・蓄電池・エコキュートの設定をどの順番で見直し、発電量・買電量・家族の使い勝手をどのように比較したのか、具体的な検証手順をまとめています。初期設定のまま使っていて「思ったより電気代が下がらない」と感じている方は、参考にしてください。

※ご家庭の設備や気象条件により結果は異なります。

この記事を書いた人:パーシー

関東地方の一戸建てで、大人2人・小学生2人の4人家族で暮らしています。太陽光発電5.19kW、蓄電池10kWh、東芝製460Lエコキュートを使用し、快適さを損なわずに電気代を抑える運用を日々検証しています。

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