スマートホーム化の第一歩として人気のスイッチボットハブ2ですが、購入を検討する際に「スイッチボットハブ2は別の部屋に届くのだろうか」という疑問を持つ方は少なくありません。赤外線が届く最大範囲と有効な操作距離はもちろんのこと、通信範囲の限界を左右する壁や障害物の影響も気になるところです。特に、2階や別の部屋など複数の部屋での利用を考えている場合、一軒家やマンションといった住居別の設置ポイントで失敗や後悔をしたくないものです。この記事では、スイッチボットハブ2を別の部屋で使うための改善策を解説します。最適な設置場所はどこに置くべきか、基本的な使えない時の対処法ステップ、そして2台目を増設する判断基準や解決策としてのハブミニという選択肢まで、あなたが快適に使うための情報をまとめました。
- ハブ2の赤外線通信が届く範囲とその限界
- 壁や障害物が赤外線通信に与える具体的な影響
- 設置場所や環境に応じた通信範囲の改善方法
- 複数台設置やハブミニ活用の判断ポイント
スイッチボットハブ2は別の部屋に届く?通信範囲の限界
- 赤外線が届く最大範囲と有効な操作距離
- 赤外線を遮断する壁や障害物の影響
- 2階や別の部屋など複数の部屋での利用
- 【住居別】一軒家での設置ポイント
- 【住居別】マンションでの設置ポイント
赤外線が届く最大範囲と有効な操作距離

スイッチボットハブ2が家電を操作する際の要となるのが赤外線です。この赤外線の届く範囲には物理的な限界が存在します。メーカーの公表値によると、ハブ2の赤外線送信範囲は最大で30メートルとされています。これは、旧モデルであるスイッチボットハブミニの2倍に相当する性能向上です。
ただし、この「最大30メートル」という数値は、あくまで間に何も遮るものがない理想的な環境下での話です。実際の家庭環境では、家具や壁、ドアなどが存在するため、有効な操作距離はこれよりも短くなるのが一般的と考えられます。したがって、ハブ2を設置する際は、操作したいエアコンやテレビといった家電製品との間に、物理的な障害が少ない場所を選ぶことが基本となります。
赤外線を遮断する壁や障害物の影響

赤外線通信の最も大きな特性は、光と同様に直進し、壁や厚いドアといった障害物を透過できない点にあります。このため、スイッチボットハブ2と操作したい家電が別の部屋にある場合、その間の壁が原因で赤外線信号が届かず、操作できないケースがほとんどです。
例えば、リビングに設置したハブ2から、壁を隔てた寝室のエアコンを操作することは基本的に困難です。一方で、ガラス戸のように赤外線がある程度透過できる素材であれば、隣の部屋でも操作できる可能性はあります。しかし、これもガラスの種類や距離によって結果が変わるため、確実な方法とは言えません。要するに、赤外線を利用するスマートリモコンの限界として、壁や障害物の存在が大きな制約になるという点は理解しておく必要があります。
2階や別の部屋など複数の部屋での利用

前述の通り、赤外線は壁だけでなく床や天井も透過しません。このため、1階に設置したスイッチボットハブ2を使って2階の家電を操作することは、まず不可能です。同様に、複数の部屋にまたがって1台のハブ2で全ての赤外線リモコン対応家電をコントロールしようとするのも現実的ではありません。
家全体のスマートホーム化を目指す場合、赤外線で操作する家電がある部屋ごと、あるいはフロアごとにハブを設置するのが基本的な考え方になります。これにより、各ハブがそれぞれの担当範囲にある家電を確実に操作できるようになり、スムーズなスマートホーム環境が構築できます。1台で家全体をカバーしようとすると、結果的に操作できないストレスを抱えることになりかねません。
【住居別】一軒家での設置ポイント

一軒家でスイッチボットハブ2を活用する場合、その広い構造を考慮した設置計画が求められます。特に2階建て以上の住宅では、各階に少なくとも1台ずつハブを設置することが推奨されます。例えば、家族が集まる1階のリビングに1台、そして主寝室がある2階にもう1台といった配置が考えられます。
また、Wi-Fi環境も重要な要素です。ハブ2はWi-Fi(2.4GHz帯)を通じてスマートフォンアプリやスマートスピーカーと連携します。家の隅々までWi-Fi電波が安定して届いているかを確認し、もし電波が弱い場所があれば、Wi-Fi中継器などを利用して通信環境を整えることが大切です。安定したネットワーク接続があってこそ、スマートリモコンの利便性は最大限に発揮されます。
【住居別】マンションでの設置ポイント

マンションは一軒家に比べて比較的コンパクトな間取りが多いため、1台のスイッチボトハブ2でカバーできる範囲が広い場合があります。リビングダイニングのような開けた空間に設置すれば、同じ空間にあるテレビ、エアコン、照明などをまとめて操作することが可能です。
しかし、マンションであっても、コンクリートの壁などで仕切られた部屋には赤外線が届きにくいことに変わりはありません。リビングと寝室が完全に独立している間取りの場合、やはりそれぞれの部屋にハブが必要になる可能性があります。設置場所を検討する際は、まず最も多くの家電を操作したい中心的な部屋に置き、そこから他の部屋の家電が操作できるかを試してみるのが良いでしょう。試した結果、届かない部屋があれば、その部屋専用にハブの追加を検討するのが効率的です。ハブ2の設置にあたっては、SwitchBot公式サイトのセットアップガイドも参考にすると良いでしょう。
スイッチボットハブ2を別の部屋で使うための改善策
- 最適な設置場所はどこに置くべき?
- 基本的な使えない時の対処法ステップ
- 2台目を増設する判断基準とは
- 解決策としてのハブミニという選択肢
- まとめ:スイッチボットハブ2を別の部屋で快適に使うには
最適な設置場所はどこに置くべき?

スイッチボットハブ2の性能を最大限に引き出すためには、設置場所の選定が鍵となります。基本的には、操作したい家電製品が見通せる、部屋の中央付近に置くのが理想的です。赤外線はハブ本体から放射状に広がるため、中心に置くことで部屋の隅々まで信号が届きやすくなります。
また、ハブ2は高機能な温湿度計も内蔵しています。正確な室温や湿度を計測するためにも、直射日光が当たる窓際や、エアコンの風が直接当たる場所は避けるべきです。これらの場所に置くと、センサーが誤った数値を検知し、自動化設定などに影響が出る可能性があります。床から1メートル程度の高さがある棚の上や、壁掛けなどを利用して、適切な環境に設置することを心がけましょう。
基本的な使えない時の対処法ステップ

「別の部屋から操作できない」という問題に直面した場合、いくつか試せる対処法があります。まずは以下のステップを順番に確認してみてください。
ステップ1:ハブと家電の距離を近づける
まずは単純に、ハブ2と操作したい家電の物理的な距離を縮めてみましょう。距離が遠すぎる、あるいは家具などの配置で見通しが悪くなっている可能性があります。
ステップ2:障害物を取り除く
ハブ2と家電の間にある家具や観葉植物など、赤外線を遮りそうなものを移動させてみてください。わずかな配置の変更で、通信が改善されることもあります。
ステップ3:設置場所の高さを変える
床の近くなど低い位置に置いていると、他の家具に信号が遮られやすくなります。テレビ台の上やキャビネットなど、少し高い位置への設置を試してみましょう。
ステップ4:アプリや本体の再起動
物理的な問題ではない場合、ソフトウェアの一時的な不具合も考えられます。SwitchBotのスマートフォンアプリや、ハブ2本体の電源を一度入れ直すことで、問題が解決することがあります。
2台目を増設する判断基準とは

様々な対処法を試しても、どうしても赤外線が届かない部屋がある場合、それは物理的な限界である可能性が高いです。その際は、2台目以降のハブを増設することを検討する段階に入ります。
増設を判断する明確な基準は、「スマート化したい赤外線家電が、既存のハブの通信範囲外にある場合」です。例えば、リビングの家電は問題なく操作できるけれど、寝室のエアコンや照明も声やスマートフォンで操作したい、というニーズが出てきた時が、増設のタイミングと考えられます。家全体の利便性を高めるためには、必要な場所にハブを追加投資することが最も確実でストレスのない解決策となります。
解決策としてのハブミニという選択肢

2台目以降の増設を検討する際、必ずしも高機能なハブ2を選ぶ必要はありません。SwitchBotには、よりコンパクトで安価な「スイッチボットハブミニ」という選択肢もあります。ハブ2とハブミニの主な違いを以下の表にまとめました。
機能 | スイッチボットハブ2 | スイッチボットハブミニ |
---|---|---|
赤外線送信範囲 | 最大30m | 最大15m |
温湿度計 | 内蔵 | なし(別売りの温湿度計と連携可能) |
照度センサー | 内蔵 | なし |
スマートボタン | 搭載 | なし |
このように、ハブミニはハブ2に比べて機能がシンプルですが、スマートリモコンとしての基本的な役割は十分に果たします。そのため、温湿度センサーなどの付加機能は不要で、純粋にリモコン操作だけをスマート化したい部屋には、コストを抑えられるハブミニを設置するのが賢い選択と言えます。メインのリビングには多機能なハブ2を、寝室や書斎にはハブミニを、といった使い分けがおすすめです。SwitchBotの公式サイトで製品ラインナップを確認し、ご自身のニーズに合ったモデルを選んでみてください。
まとめ:スイッチボットハブ2を別の部屋で快適に使うには

- スイッチボットハブ2の赤外線は壁や天井を透過しません
- 理想的な環境下での最大送信範囲は約30メートルです
- 壁や障害物があると別の部屋からの操作は基本的に困難です
- 1階から2階へ、または2階から1階への操作は不可能です
- ガラス戸など赤外線が透過しやすい素材越しなら届く場合があります
- 確実に操作するためには各部屋や各階にハブの設置が必要です
- 操作したい家電が見通せる部屋の中央付近への設置が理想です
- 温湿度センサーの精度のため直射日光やエアコンの風は避けます
- 床から1m程度の高さに置くと信号が遮られにくくなります
- 操作できない時はまずハブと家電の間の障害物を確認します
- 基本的な対処法で解決しない場合は物理的な限界と考えられます
- その際は2台目以降のハブの増設が最も確実な解決策です
- 2台目以降にはコストを抑えたハブミニという選択肢もあります
- ハブミニは温湿度計などがないシンプルなスマートリモコンです
- 部屋の用途に応じてハブ2とハブミニを使い分けるのが賢明です